開発ストーリーを知る

STORY01

バッテリ評価装置開発

X50シリーズは、低価格・大容量な回生型直流電源です。電動化社会が進むのに伴い、従来のpCUBEシリーズでは対応が困難な大容量のバッテリー評価のニーズが高まっていました。一方でこの分野には競合他社も多く、高性能であっても価格が高いとお客様に使っていただくことは難しいです。そこでMywayの強みである「高速・高精度電流制御技術」を生かしつつ、低価格・大容量であるx50の製品開発を開始しました。x50シリーズは多くの仕様があり、設計のモジュール化、共通化、さらに高耐電圧性、シンプルな設計などの制限がありました。そのため、様々な設計案を検討しました。CTO(最高技術責任者)からの設計要求が高く、いろいろな指摘がありました。開発メンバーは数カ月間にわたり打合せと設計変更をほぼ毎日繰り返し、苦闘しました。苦労の甲斐あってx50には当初の予想を超える引き合いがありました。現在では大手自動車メーカーや大手サプライヤーで活躍しています。

STORY02

モータ評価装置開発

pMOTIONは電気自動車、電動航空機のモータの性能を試験するための製品です。どんなモータでも駆動することができ、専用の計測システムでモータの性能や品質を明らかにすることが出来ます。電動化の流れから、より大電力、より高性能なモ一タ試験が求められるようになってきました。そこに対応するために350kWのpMOTIONを開発することになりました。新技術を取り入れた難易度の高い開発となりかなりの苦労がありました。性能のギリギリを攻める試験などでは装置が故障することもありました。夜通し修理に追われることもありましたが、一人ひとりが全力を尽くして開発を成し遂げました。開発が完了した際には開発メンバー全員で休みをとり、昼間から慰労会を行ってお互いの苦労をねぎらい今後の売上への貢献を願いました。pMOTION350kWは時流にあっていることもあり、部門の主力製品となっています。決して安い製品ではありませんが、お客様から多くの引き合いをいただいています。

STORY03

パワエレ研究ツール開発

PE-Expert4はパワーエレクトロニクスに特化した統合開発環境です。高速演算能力、各種拡張ボードによる機能の拡張性を特徴とします。PE-Expert3の後継機として開発されました。SiCデバイスなどの新デバイスが注目されていた当時将来を見越し高機能のDSP(ディジタル信号処理向けに演算を高速でできるような機能が詰め込まれたプロセッサ)を搭載し、高速制御を実現しました。開発当初、通信が安定せずトラブルが続出しましたが、開発メンバーを増員し、通信プロトコルを変更することで通信を安定させることができました。また、PE-Expert.4用の拡張ボードが開発され、解析や計測機能、PSIM(電力用半導体素子や電力用機器をモデル化した回路図ベースのシミュレーションソフトウェア)連携機能が実装されました。年間50台程度安定的な売り上げがあり、長期にわたり事業の柱となっています。パワーエレクトロニクスに特化した統合開発環境としてパワーエレクトロニクス業界の研究開発を支えています。